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「経絡」とは一体何なのか?その1

経絡ってなに?


経絡(けいらく)とは、東洋医学の本によると、「体の各部をつないでいるルート」であり、「気血の通り道」です。
「は?なんのこっちゃ?」って思いますよね。
 
経絡というものは、血管やリンパ管のように、目に見える形で管があるわけではありません。
現代の科学技術では観察することが出来ないので、さまざまな議論が飛び交っています。
そもそも気ってなんなんだというお話にもなってきます。
 
ここでは、経絡とはなんぞやということについて、まだ答えが出ていないテーマなので、明確にこういうものです!というお答えは出来ないのですが、現状の通説や解釈を用いて出来る範囲で説明していきます。

経絡の実体は何なのか?

まず、経絡とは、身体の内臓をはじめとした各部を連絡しているルートだと言われています。メインのルートが12本、補助的なルートが8本あるとされています。
基本的には、このメインの12本のルートを気血がスムーズに流れることで、生命活動が保たれているとされています。
そして、この経絡の中で、特に体の不調の反応が表れやすいポイントや、治療効果のあるポイントが「ツボ」であるとされています。
 
(図)
 
では、その経絡の実体とはどういうものかというと、いくつかの説があります。
①見えないエネルギーが伝搬するルート
②細胞外、血管外に流れている体内の水分(間質液)の流れやすいルート
③神経系の反射がおこるネットワーク系
 
①は神秘路線で、まだ現代科学では解明されていない何かしらのエネルギーが生体にはたらいているのではないかと主張する説です。
②は分子レベルで体内の水の移動が観測されたことに基づいた主張です。人体には、血液やリンパなどの管内以外でも、細胞の外で水分の移動がなされています。経絡のルートに沿うように細胞外液(間質液)の移動が起こっているようです。
③は、神経の反射によって体内の臓器に作用することが出来る、体表と体内をつなぐ神経のネットワークが経絡であると主張する説です。
 
個人的には、③の神経系を介した体内ネットワーク説が鍼灸治療のうえで一番重要な説だと思います。なぜなら、経絡の実体が何なのかよりも、その作用がどういうものかの方が、治療をする上で重要なことだからです。
したがって、以後この神経系を介した体内ネットワーク説に基づいて説明していきます。
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