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鍼を打たれているときの感覚③ ―ひびきの感覚―

ひびきとは?どんな感覚がするの?

ひびきというのは、ジーン、ズーンなど、なんだか不思議な、痛みとはまた違う感覚です。
ひびきの感覚の種類はさまざまですが、
ジーン、ズーン、じわーん、ビーン、ジンッ、ズンッ、ピリリ、ピリッという感覚がよくみられます。
鍼を打つツボによってひびきの感覚の種類が変わってきます。
たとえば、背中のツボでは「ジーン」や「ズンッ」、三陰交というツボでは「ズーン」、足三里というツボでは「ビーン」といった感覚が得られることが多いです。
 
(背中と三陰交、足三里のツボのイラスト)

ひびきの時間と範囲

ひびきが持続する時間は、一瞬から数秒程度が多いです。鍼を抜いたらひびきの感覚はなくなります。
鍼を刺したままの状のときは、ひびきがずっと持続することは少なく、数秒程度でなくなることがほとんどのようです。
 
また、ひびきには範囲があります。
基本的には鍼を打った周辺にひびきの感覚が生じますが、鍼を打ったところから少し離れたところにもひびく感じが出ることもあります。
 
①鍼を打った周辺(ピンポイント)
②鍼を打ったところから離れたところに感覚が流れていく、駆け抜けていくような感じ
③広範囲…鍼を打った部位の全体にひびく感じ。たとえばふくらはぎに打ったら下腿全体でじわーんなどひびきの感覚がおこる
④鍼を打ったところとは離れた別のところで何かが動くような、ピクッとなるような感覚が起こる

ひびきの程度は4段階

ひびきの程度には大きく4段階あります。

① 何も感じない
② 弱いひびき
③ 中程度のひびき
④ 強いひびき
 
① 何も感じない
何も感じない
・・・
特に何も感じない
無感覚、ひびきの感覚はない。
ひびきがあった方が治療効果は高いといわれているが、効果が無いわけではない。
② 弱いひびき
弱いひびき
なんとなくなにか感じるなあ
弱いひびき。なんとなくジーン、ズーンなどの感覚がある。痛みはない。
とても弱い感覚なので、意識しなければ認知できないほどである。人によっては気付かない。
③ 中程度のひびき
中程度のひびき
…なんか来てる
中程度、ふつうのひびき。ジーン、ズーンなどの感覚がある。痛みではない。
鍼治療でしか感じられない感覚なので、未知の感覚に驚く人もいる。
ひびきが起こるときは、この程度のひびきのことが多い。
また、この程度のひびきは治療効果が高いといわれている。
④ 強いひびき
強いひびき
うおお…あああ…
強いひびき。ジーン、ズーンなどの感覚があるが、程度が強いので痛みのように感じる。
感覚が強いので、「うおー…」「うおっ」など思わず声が出ることも多い。
不快感がなく我慢できるのなら問題ないが、不快感が生じるようであれば、施術者に言ってひびきの程度を弱めて調節してもらうのが良い。
ひびきで良く起こるパターンは、③の中程度のひびきです。
ひびきは施術者が加減して調整することができるので、もし不快感があったり痛みがある場合は申告するのが良いでしょう。(治療効果のためにはそれでも我慢してという先生と、すぐに調整してくれる先生とさまざまいらっしゃいますが。)
 
ひびきというのは、鍼治療でしか感じることができない感覚なので、鍼治療を受けたことが無い人には、弱めのひびきになるように調節する場合がほとんどのようです。
鍼治療に慣れてくると、ひびきが心地よく感じられ、むしろひびきが無いと物足りないと感じる人も結構います。

ひびきが無ければ治療効果はないのか?

ひびきがあった方が治療効果は高いとは言われているものの、いまだ研究段階ではっきりと科学的な根拠がある訳ではありません。もちろん、治療家のあいだではひびきがある方が治療効果は高いという声は多いですが。
 
しかし、必ずしも毎回毎回ひびきが無くてはならないなんてことはありません。
ひびきが無い場合は、以下の可能性が考えられます。
 
①うまくツボに当たっていない
②鍼を打っているツボが、ひびきが起こりにくいツボである
③先生が調整してひびきが起こらないように打っている
④そのツボが、ひびきが起こるほどの病的な状態ではなかった
など
 
①もちろんツボに当たっていなければひびきは起こりません。この場合は技術が良くなかったということになるでしょう。
②ツボによっても、ひびきが起こりやすいツボと起こりにくいツボがあります。筋肉に厚みがあるところ(背中、腰、お尻、腕、脚)ではひびきが起こりやすいです。
③患者さんの状態や体質をみて、ひびきの強弱を調節する先生がほとんどです。また、ソフトな治療を目指している先生などはひびきを起こさないように調節することもあります。
④ひびきが起こるかどうかはツボの状態にも左右されます。きちんとツボに鍼を打ったとしても、反応の出ているツボでなければひびきは起こりにくいです。逆に、反応が強く出ているツボほどひびきは起こりやすいです。
 
また、患者さんの症状や病状によっても、施術者はひびきの強弱を調節しています。
そこまで重症でない患者さんであれば、強いひびきはあまり必要が無いことが多く、重症の患者さんであればあるほど、強くひびかせる傾向にあるようです。

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