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中医学派

東洋医学的な治療理論の中でも、紀元前からある中国で生まれた理論と、中国で独自発展した理論に基づいて治療を行う鍼灸師のことを、中医学派といいます。
 
※「東洋医学」という言葉は、日本と中国で意味合いが違います。
いわゆる東洋医学は古代中国で生まれ、その後日本に伝来し、日本で独自の発展を遂げました。また中国でも独自に発展し、これを中国特有の医学という意味をこめて「中医学」と呼ばれています。
したがって、日本でいわれる「東洋医学」とは、陰陽論や気、五行論などの「いわゆる東洋医学」を意味し、日本独自の医学か中国独自の医学かの区別はとくにありません。
中国では、「東洋医学」とは、中国より東にある国、つまり「日本で発展した医学」という意味で、中国独自で発展した中医学とは区別して認識されています。
中医学派の特徴
  • どこの内臓で何がどうなっているか、という体の状態の分析手法が細かいため、細やかな診断ができる
  • 中国の国策として世界に広く発信されている治療であるため、アメリカやヨーロッパで行われる鍼灸治療のスタンダードである
  • 古典にある知識や理論が整理され体系化された論理展開であるため、日本でも医師や薬剤師が東洋医学を学ぶときのスタンダードな理論となっている

中医学に基づいた治療とは

中医学派による治療では、中医学の理論に基づいて診断と治療が行われます。
診断では、問診、脈診、舌診、望診などをし、体の状態を把握するための所見をとります。特に、脈の状態を診る脈診が重視されます。
 
これらの診断から得られた判断材料から、さらに体の状態を細やかに把握するために、さまざまな分析フレーム(八綱弁証、臓腑弁証など6種類ほどある)を用いて、どこで何がどのような状態になっているかを特定していきます。
体の状態の分析が出来たら、それに合った治療をしていきます。
 
鍼の打ち方は、日本での東洋医学と違いがあります。日本では「鍼管」という痛みを感じにくいように鍼を入れやすくする道具が良く使われます。中国ではこういった道具は使わず、プスっと鍼を打っていきます。上手な先生であればあるほど、鍼を打たれても痛みを感じることはありません。(これは鍼管を使っていても同じではある)
 
また中国では、日本よりも若干太めの鍼を使って治療します。
日本で中医学に基づいて治療する先生の中には、理論は中医学に基づくが、使う鍼は日本でよく使われている細い鍼を使うことが多いようです。これは、日本人と中国人で適切な刺激量に違いがあるためです。

対応できる症状・疾患

肩こりや腰痛などさまざまな運動器疾患に対応できます。
また自律神経に作用するので、アレルギー症状や自律神経失調による症状、免疫系の症状など、幅広い症状や疾患に対応することが出来ます。
自律神経失調症や不妊症、関節リウマチなど、難易度の高い治療を行う先生も多いです。
(鍼灸治療で対応できる症状の一覧はこちら)
先生によって、得意分野や専門分野があることもあります。

治療の手順

まず症状や体質、生活習慣などを聞き(問診)、脈や舌などを診ていきます(脈診、舌診)。
そして、どこで何がどのような状態になっているかを特定し、それにあった治療をしていきます。
治療するポイントは、他の治療と同様に、手足やお腹、背中などあらゆるところのツボが使われます。
 
治療時間は30分~1時間半程度と、治療スタイルや症状によって変わってきます。
だいたい1時間程度のところが多いようです。
 
(注)治療の手順や方法は鍼灸師によって違いがあるため、必ずしもここの記述と一致するとは限りません。

中医学に基づいた治療を受けられる場所

中医学に基づいた治療は、主に鍼灸院で行われることが多いようです。
また鍼灸整骨院でも、中医学に基づいた治療を取り入れている鍼灸師もいます。
対応しているところであれば、ホームページに書いてあることがほとんどなので、確認してみるのが良いでしょう。

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