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なぜ頭痛に鍼灸が効くのか?

頭痛でよくある緊張性頭痛と片頭痛について、どのように鍼灸が効果をあげるのかを説明します。
 

頭痛について 緊張性頭痛と片頭痛

頭痛にはさまざまな種類がありますが、特に多いのは緊張性頭痛と片頭痛です。
 
緊張性頭痛
緊張性頭痛とは、後頭部のあたりで、重だるさや締め付けられるような痛みが起こる頭痛です。これは肩・首コリによる筋肉の血行不良が原因で、後頭部の筋肉までもが血行不良になることで起こります。筋肉の血流が悪くなると、痛みを引き起こす化学物質が出るからです。
お風呂に入ったり寝たりすることで筋肉はほぐれるので、病院にかかるほどひどい人は比較的少ないでしょう。
片頭痛
片頭痛というのは、こめかみ辺りがズキンと痛む頭痛です。悪天候やアルコール、ホルモンの乱れなど様々な発生要因があります。原因や片頭痛が起こるメカニズムは諸説ありますが、脳の血管運動の乱れ(脳の毛細血管の収縮・拡張の動きの乱れ)が関与しています。何かしらの原因で脳の毛細血管が収縮して血流が悪くなり、それを解消するために化学物質が分泌されて毛細血管が拡張されます。このときに片頭痛の発作が起きます。片頭痛は、頭痛発作が1~3日ほど続いたり、吐き気やめまいなどの症状も伴うため、頭痛薬を飲む方が多いです。また、頭痛発作がおこる予兆には、急に肩コリが悪化するなどさまざまあります。
(頭痛について詳しい内容はこちらをご覧ください)

 
一般的に、片頭痛のほうが症状が重く、発症要因も複雑なため、治療が難しいといわれています。
ただ、どちらのタイプの頭痛も、血流が関わっており、鍼灸治療で対応することができます。

なぜ頭痛に鍼灸が効くのか?

   ⑴緊張性頭痛のとき、筋肉の血流をよくして頭痛の原因であるコリを解消するから
   ⑵偏頭痛のとき、自律神経にはたらきかけることで、血管の活動を安定させるから
 
緊張性頭痛のとき
筋肉の血流をよくして頭痛の原因であるコリを解消するから
緊張性頭痛では、まず肩こりによって肩の筋肉の血流が悪くなります。それが次第に首の筋肉におよび、さらに後頭部にまで筋の緊張が広がって血行不良になります。
 
鍼灸治療では、肩・首・後頭部の筋肉の血流を良くします。そして後頭部にも鍼をうって、筋肉の緊張をほぐします。(筋肉がほぐれるメカニズムについてはこちら)
すると、肩から後頭部にかけて筋肉の血流が良くなって、痛みを引き起こす化学物質がなくなるので、痛みが治まります。
緊張性頭痛の場合、筋肉の血流をよくする治療となるため、ほとんどの鍼灸院で治療を受けることができます。
 
 
片頭痛のとき
自律神経の乱れを整えて、血管の運動を安定させるから
片頭痛では、何かしらの刺激が引き金となって、脳の毛細血管が収縮して一時的に血行不良が起こります。血流量が減ると脳細胞は傷ついてしまうので、それを防ぐために、そのあと毛細血管を拡張させる化学物質が分泌されて、一気に血流が改善します。このとき片頭痛のズキズキという発作が起こります。
 
(図)
 
つまり、何かしらの刺激がきっかけで、異常な毛細血管の収縮と拡張がおこることで、急な頭痛が起きるのです。そして何かしらの刺激というのは、よく乳製品やアルコール、ホルモンバランスの乱れ、悪天候などが言われますが、これらはすべて毛細血管の拡張に作用する因子です。
 
片頭痛持ちの場合、毛細血管の運動(収縮と拡張の運動)に問題があります。
そこで、鍼灸治療では、血管運動をコントロールしている自律神経にはたらきかけ、交感神経と副交感神経のはたらきのバランスが適正になるように治療をしていきます。自律神経の活動を安定させていけば、異常な血管運動が起こりにくくなると考えられるからです。
 
また、自律神経のバランスが乱れてしまう原因は、体のどこかに不調がある可能性があります。たとえば、胃腸の機能が低下していると、消化吸収がなかなか進まないので、自律神経が指令を出し続けます。内臓に不調があると、それをカバーするために自律神経ががんばり続けてしまうのです。こういった慢性的な不調は自律神経のバランスを乱す原因になります。
 
東洋医学に基づいた鍼灸治療では、交感神経と副交感神経にはたらきかけて、不調のある内臓を中心に全身の血流を良くしていきます。内臓の血流が良くなれば、機能低下も改善されていきます。
 
片頭痛の場合、自律神経のはたらきのバランスが乱れているので、1回の治療で完治するということはありません。複数回治療を重ねて、適正な自律神経のバランスを体に覚えさせていくことで、片頭痛が出にくい体にしていくことが出来ます。

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